山口県で住宅購入前に確認したい災害リスク
公的統計に基づき、面積加重平均により算出された山口県の立地与信データです。
MyLand Scoreでは、町丁目単位のデータを面積加重平均して都道府県単位に再集計しています。
物件購入・建築前に、将来の保険料や維持コストへの影響を確認してください。
山口県の災害耐性スコアは約47.9ポイントとなっており、全国平均の約55.0ポイントを下回る水準にあります。 地震確率は約1.6%と低いものの、他の災害要因が全体スコアを押し下げる構造となっています。
津波については一部沿岸で分布が確認されるものの、非該当割合は約98.5%と高く、 高ランクの津波はほとんど見られません。
一方で地すべりは約6.67%と全国平均を上回っており、 中国山地および内陸丘陵部において土砂災害リスクが広く分布しています。 また河岸浸食などの水災要素も一定程度確認され、複合的にスコアを押し下げています。
「地震・津波は低いが、山地起因の地すべりと侵食系水災が影響する西日本内陸沿岸型エリア」
山口県内市区町村の災害耐性ランキング
安全スコアの考え方と算出
本スコアは、水災リスクに関する傾向を評価した指標です。
すべての災害リスクを網羅するものではないため、地震・津波・土砂災害などのハザード情報もあわせて確認する必要があります。
本ロジックでは、河川との位置関係や地形条件に基づき、水害リスクの相対的な傾向を評価しています。
算出ロジックは以下の通りです。
- 丁目単位の代表地点から、2,000m以内の近隣河川(最大3本)を取得
- 各河川と代表地点との距離および標高差を算出
- 距離が近く、かつ標高差が小さいほどリスクが高くなるようにスコア化
- これらのスコアを市区町村単位で面積平均し、ランキングとして整理
全域災害リスク・サマリー
山口県の平均確率1.6%
全国平均:7.1%
山口県における地震確率分布
- 25%以上の地域0.0%
- 10〜25%の地域0.0%
- 10%未満の地域100.0%
防災科学技術研究所は、 30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率を地域ごとに算出しています。
山口県の地震平均確率は約1.6%と、全国平均の約7.0%を大きく下回る低い水準にあります。
南海トラフ地震の想定震源域からは距離があり、 太平洋側と比較すると広域的な強震動の影響は受けにくい位置にあります。 また日本海側・瀬戸内海側の双方に面しているものの、 海溝型地震による直接的な影響は限定的です。
一方で内陸には断層が存在するため、 局所的には強い揺れが発生する可能性はありますが、 発生頻度としては低く、全体としては安定した地震リスクの低い地域といえます。
地震大国の日本です。リスクを参考に家屋や家財にかかる保険の保証を考え、 住宅の維持費用として計算しておくことが重要です。 地震保険とは、地震による被害を補償するものです。 火災保険の特約に含まれることもありますが、保証が十分でない場合もあります。 地震保険を別途契約するご家庭もあります。
地震保険料は都道府県ごとに地震保険基準料率 (損害保険料率算出機構「地震保険料基準料率表」)が定められており、耐火性能のある建物か否かによって料率が異なります。
山口県の場合:
耐火構造:0.73%
非耐火構造:1.12%
山口県における津波ランク別地域分布
- 20m以上0.0%
- 10m~20m0.0%
- 5m~10m0.0%
- 3m~5m0.3%
- 1m~3m0.5%
- 0.3m~1m0.4%
- 0.3m未満0.2%
- 対象外区域割合98.5%
山口県の津波ハザードは瀬戸内海側と日本海側で性質が分かれるものの、 全体としては中ランク主体の分布構造となっています。
岩国市や下関市では、 津波ランク2(0.3~1m未満)から津波ランク3(1~3m未満)が広く分布し、 さらに津波ランク4(3~5m未満)も一定規模で確認されるなど、 県内でも相対的に広域かつ強度のある分布となっています。 特に下関市では津波ランク5(5~10m未満)がわずかに確認され、 外洋に近い影響が一部に現れています。
山陽小野田市、山口市、宇部市、防府市、柳井市、周南市などでは、 津波ランク3を中心に津波ランク4が広がる構造であり、 瀬戸内海沿岸における中程度の浸水が連続的に分布しています。
一方で日本海側の萩市や長門市では、 津波ランク1〜津波ランク2が主体となり、 強度は大きく抑えられています。
全体として津波ランク5以上はほぼ確認されず、 瀬戸内海の閉鎖性および地形的遮蔽により、 高強度の津波は限定的です。
総じて山口県の津波は、 瀬戸内海側で中ランク(津波ランク3〜4)が広く分布しつつ、 日本海側で低強度に収束する、 「瀬戸内海中強度+日本海低強度の二極構造型津波」が特徴です。
津波の想定区域は沿岸部に集中しており、内陸部や海のない県は対象外となります。 国土数値情報の津波浸水想定をベースに算出すると、 日本全土約85.6%が対象外区域になります。
ただし対象外区域だとしても地震の規模、発生源等の条件によっては、河川などを遡った津波が到達する可能性は十分にあります。
全土にわたって警戒を怠るべきではありませんが、 対象内区域の立地では特に注意と補償の計算が重要となります。
浸水深ランクが高い主な河川
- 錦川
- 真締川
- 阿武川
- 宇佐川
- 厚東川
- 切戸川
- 島地川
- 木屋川
- 粟野川
- 掛淵川
国土数値情報の洪水浸水想定区域には約3,000の河川の登録があります。
日本国内には重要河川などを含めると、約40,000河川あると言われていますので、 氾濫などによる被害規模が大きくなる主要河川中心に収録されているものと考えられます。
山口県の水災は、一般的な広域浸水よりも河岸浸食の影響が強く出る構造となっています。 特に山口市や岩国市では河岸浸食の値が突出しており、 河川沿いで局所的に強い侵食・崩壊が発生しやすい特徴が見られます。
錦川や佐波川などの流域では、山地からの急流と降雨が組み合わさることで、 水量増加時に河岸が削られやすく、斜面崩壊と一体化した被害が発生しやすい構造です。 下関市や周南市、宇部市などでも同様に、 河川沿いの局所的な侵食リスクが確認されます。
このため山口県の水災は、広く浸水するタイプではなく、 流速と侵食を伴う「河川沿い集中型」の被害が主体となります。 特に中山間地域では、洪水と同時に地盤崩壊を引き起こす複合災害として現れる傾向があります。
総じて山口県の洪水は、浸水深そのものよりも、 河岸浸食による局所的な地形変化と被害集中がリスクの中心となる構造です。